

能面:孫次郎(孫一)
能装束:紅白段檜垣秋草唐織(元禄時代)ほか
扇:鬘扇
©長谷良樹
賛助会員チケットお申込み
[7月3日] 能面・能装束講座 [7月23日] 能+茶道 [11月4日] 第54回花影会
一般チケットお申込み
[7月3日] 能面・能装束講座 [7月23日] 能+茶道 [11月4日] 第54回花影会
新年明けましておめでとうございます。
昨年はコロナ禍による様々な制限が緩和され、多くのエンターテインメントを楽しんで頂けるようになりました。
しかしながら、能楽界では夏の第7波以降に、これまでで最も厳しいと思われる集客状況となり、今も変わりなく続いております。
そのような中、能の催しにお運び頂きまして、衷心よりお礼申し上げます。
今後も公演開催に向けて万全の準備を進めてまいります。
弊財団としましては、1月4日の謡初よりスタートいたします。
また、3月9日の「能+〇〇」では、バレエとのコラボレーション企画で、初めて「茶道」以外での開催となります。今後はより広い分野の方々とご一緒に講座をさせて頂きたいと思います。
4月16日の花影会では設立より続く試みとして、翁とワキ能の「高砂」を同じ者が勤めます。能楽界でも数えるほどしかない貴重な翁附の公演を、今後も継続していきたいと考えております。
能をご覧になる事で、お心や御身体が元気になれる様、寿福増長の精神をこれからも大切にしてまいります。
皆様やご家族様の御身体、お心の御健勝を祈念し、新年のご挨拶とさせて頂きます。
故 武田太加志は、能楽の興隆のために誠心誠意尽くした昭和時代の能楽師の一人といえます。その功績のなかでも、能楽師の手元から離れていた貴重な能面、能装束を生涯かけて収集し、現存する約200曲の演目に足りるものを保有したことは、能の将来に明るい広がりを与えました。
また、故人は「いつでも自由に芸の研鑽を積める環境」を理想として掲げ、その修練の場として昭和51年 武田修能館を再建し、以後 多くの門下が稽古場として活用しています。
昭和60年の太加志没後、その嫡男である志房は、故人の遺した財産を維持継承しながら、新たな面装束の製作を続けて更なる充実に努めました。
そして志房は、これからの能の将来を見据えて、「父の遺した偉大な志と財産は、能楽の世界でこそ生きる」と確信し、平成28年11月1日、長男 友志と共に弊財団を設立、私財であった能面、能装束等と武田修能館の全てを弊財団へ寄付しました。
このたび 弊財団は、内閣総理大臣より公益財団法人として認定をいただきました。今後は、所蔵する財産を能楽界の公財としてご活用いただきながら、斯界のみならず、我が国の文化芸術の振興に寄与できますよう、積極的な活動に努めて参ります。