

能面:孫次郎(孫一)
能装束:紅白段檜垣秋草唐織(元禄時代)ほか
扇:鬘扇
©長谷良樹
賛助会員チケットお申込み
[7月2日] 能面・能装束講座 [7月12日] 能+茶道
一般チケットお申込み
[7月2日] 能面・能装束講座 [7月12日] 能+茶道
新年明けましておめでとうございます。
昨年は、2度の延期を経て催した47回花影会を含め、初めて年間3回の花影会を開催しました。世界中が大変な状況の中、沢山のお客様にお運び頂き、衷心より御礼申し上げます。
国内では秋になると感染者が減り、沢山の舞台や、スポーツが有観客で行われました。今後も一進一退の状況が続くと思いますが、能楽界としては公演に向けての万全の準備を進めてまいります。
弊財団としましては1月4日の謡初よりスタートして、昨年行えなかった、被災地での講座も行い、能を通じて社会にお返ししたいと考えています。
また、能面講座や能+〇〇など、公演以外の講座の回数を増やし、より一層敷居を下げ、多くの方々にお楽しみ頂けるような企画を増やしてまいります。
能を楽しんで頂く事で、少しでもお心が健やかになる事を願っております。
皆様、ご家族の御身体、お心の御健勝を祈念し、新年のご挨拶とさせて頂きます。
故 武田太加志は、能楽の興隆のために誠心誠意尽くした昭和時代の能楽師の一人といえます。その功績のなかでも、能楽師の手元から離れていた貴重な能面、能装束を生涯かけて収集し、現存する約200曲の演目に足りるものを保有したことは、能の将来に明るい広がりを与えました。
また、故人は「いつでも自由に芸の研鑽を積める環境」を理想として掲げ、その修練の場として昭和51年 武田修能館を再建し、以後 多くの門下が稽古場として活用しています。
昭和60年の太加志没後、その嫡男である志房は、故人の遺した財産を維持継承しながら、新たな面装束の製作を続けて更なる充実に努めました。
そして志房は、これからの能の将来を見据えて、「父の遺した偉大な志と財産は、能楽の世界でこそ生きる」と確信し、平成28年11月1日、長男 友志と共に弊財団を設立、私財であった能面、能装束等と武田修能館の全てを弊財団へ寄付しました。
このたび 弊財団は、内閣総理大臣より公益財団法人として認定をいただきました。今後は、所蔵する財産を能楽界の公財としてご活用いただきながら、斯界のみならず、我が国の文化芸術の振興に寄与できますよう、積極的な活動に努めて参ります。